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2024.05.07
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令和6年度地方労働行政運営方針 注目のポイント
厚生労働省は令和6(2024)年3月29日付で、地方労働行政運営方針を発表しました。
地方労働行政運営方針は、その年度、各都道府県労働局において取り組むべき方針が示された通達です。
したがって、これを読むことで、今年度の行政指導のターゲットなどを予測することができます(厚生労働省ホームページに全文掲載)。
なお、各都道府県労働局では、この通達を受けて「〇〇労働局行政運営方針」を順次、発表していますので、管轄労働局の運営方針も併せてチェックしておきたいものです。
1.最低賃金は全国加重平均「1,500円」をめざす
昨年10月の最低賃金改正により、全国加重平均が1,004円となりました。
これで安倍政権時代から掲げられてきた「全国加重平均1,000円」は達成されたことになりますが、今年度の運営方針では新たに「2030年代半ばには全国加重平均1,500円」が明記されました。つまり、雇用労働者の賃金は毎年5%程度ずつ上昇することが予測されます。
2.労働基準監督官が「多様な職務」を担って臨検
これまで労働基準監督署の職務は「取り締まり」側面が強いものでしたが、コロナ禍を経て岸田政権では「最も事業場にアクセスできる権限がある役所の出先」として情報収集/調査指導/情報提供を同時に行う存在に位置づけられています。今年も以下のようなことを労働基準法等に係る臨検と同時に展開するよう指示しています。
〇同一労働同一賃金に係る情報収集・・・・臨検や呼び出し調査時に、臨検事業場における非正規労働者の待遇に係る情報を同時に収集し、労働局雇用環境・均等部へ「不合理な相違の可能性がある」事業場情報を提供。
〇中小企業における賃上げに係る事項・・・公正取引委員会が策定した「労務費の適切な転嫁のための価格交渉に関する指針」を周知し、発注者への価格転嫁により労働者の賃上げを促進できるよう働きかけ。
3.労働移動のための職業訓練は活発化
人手不足、特に医療・介護・保育・福祉の分野およびIT分野への労働移動を促進するため、公的職業訓練の当初予算は1,186億円の見込です。うち540億円がデジタル分野となっており、民間委託訓練費もこの分野で上乗せされます。
情報元:提携先 北桜労働法務事務所ニュース
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