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2025.11.25
コラム
ノンコア業務 とは?基本概念と企業での位置づけを解説
働き方改革が成熟期を迎える2025年、企業の生産性向上において「ノンコア業務」と「コア業務」の適切な切り分けが、もはや選択肢ではなく企業成長に欠かせない施策となっています。人材不足が深刻化する中で、社員のパフォーマンスを最大限に引き出すには、適切なリソースの配置が不可欠です。
本記事では、ノンコア業務 とは何かという基本概念から、コア業務との違い、具体例、効率化の方法まで、最新のトレンドを踏まえて詳しく解説していきます。
ノンコア業務とは何か?基本概念を理解する
ノンコア業務の定義
ノンコア業務 とは、企業の主力事業や競争優位性に直接的な影響を与えない補助的な業務のことです。売上や利益に直結しない間接的な業務全般を指し、企業運営には必要不可欠でありながら、付加価値創出への貢献度が相対的に低い特徴があります。
ノンコア業務の言い換え表現としては、「バックオフィス業務」や「間接業務」「副業務」などが挙げられます。これらの業務は、一定のパターンで繰り返される定型作業や、いくつかの選択肢から適切な処理を実行する作業が多いという特徴を持っています。
ノンコア業務自体は利益を生むわけではありませんが、組織活動を続ける上で避けて通れないのも事実です。そのため、組織として生産性を高めていくためには、ノンコア業務をできる限り省力化し、コア業務にリソースを集中させていくことが大切だと言えます。
2025年における新しい視点
2025年は、ハイブリッドワークが定着し「場所を選ばない働き方」が標準になりました。生成AIの普及や電子インボイス制度の本格運用など、バックオフィスのデジタル化も急速に進んでいます。
このような環境下では、シンプルな物差しが有効です。それは、コア業務=「考える仕事」、ノンコア業務=「作業仕事」という切り分けです。生成AIツールが定型業務を自動化する一方、「人間ならではの判断」領域の重要性が高まっており、だからこそノンコア業務をアウトソーシングし、コア業務へ人的リソースを集中させることが競争力向上につながります。
コア業務との違い
コア業務が企業の競争力の源泉となる中核的な事業活動であるのに対し、ノンコア業務は事業を支える基盤的な役割を担います。両者の主な違いは以下の通りです。
- コア業務:企業活動の根幹を成す業務。利益に直結し、高度な判断が必要。定型化やルーティン化が困難で、外部委託は難しい。企業の個性や特徴を担う業務。
- ノンコア業務:コア業務を支える定型作業。直接利益を生まないサポート業務。比較的標準化しやすく、必ずしも自社の社員が担当する必要はない。
例えば、製造業におけるコア業務は「製品開発・製造・販売」、ノンコア業務は「経理処理・人事管理・設備保守」といった区分けが可能です。ただし、コア業務とノンコア業務の個別具体的な定義は、企業によってそれぞれ異なります。どのような業務が利益の創出に直結するかは、組織の経営体制やビジネスモデルによって変わるためです。
企業におけるノンコア業務の具体例
ノンコア業務には、さまざまな業務が含まれます。部門・部署を問わず日々あたり前のように行われている作業もノンコア業務に該当します。
管理部門の業務
バックオフィス領域の業務全般が、典型的なノンコア業務として挙げられます。
- 経理・会計処理:請求書対応、データ入力、帳簿作成、経費精算など
- 人事労務管理:給与計算、勤怠管理、面談者との日程調整、福利厚生業務など
- 法務・コンプライアンス:契約書管理、法令対応、規程管理など
- 総務・庶務業務:備品管理、施設管理、郵便物対応など
- 情報システム管理:ITサポート、システム保守運用、ヘルプデスク対応など
バックオフィス担当者が負担が大きいと感じる業務として、「データの入力・集計・照合」「各種社内書類の作成・管理」など、文書に関連する業務が大きな負担となっているようです。
業種別ノンコア業務の例(2025年版)
2025年の環境を踏まえて、業種別の具体例を見ていきましょう。
マーケティング領域
- コア業務:市場調査・競合分析、マーケティング戦略立案、施策の仮説検証、データからの分析・示唆出し
- ノンコア業務:SNS投稿スケジュール作成、広告レポートの整形、定型記事の執筆、画像素材の収集など
生成AIで記事作成自動化が進んだとはいえ、戦略立案や仮説検証は人間の判断が不可欠です。一方、SNS投稿スケジュール作成や広告レポートの整形はアウトソーシングしやすい典型例です。
Web制作・クリエイティブ領域
- コア業務:デザインコンセプト策定、UI/UX設計、クライアント折衝
- ノンコア業務:バナー画像の量産、LP(ランディングページ)のコーディング、素材整理・リサイズ作業など
FigmaやノーコードCMSの普及で、制作作業はリモート委託が容易になりました。2025年は「AI+海外クリエイター+国内ディレクター」のハイブリッド体制を採用する企業も増えています。
事務・経理領域
- コア業務:予算策定、資金繰り管理、税務戦略立案
- ノンコア業務:領収書スキャン・仕訳入力、請求書発行、振込処理など
営業領域
- コア業務:クライアントとの商談、提案戦略立案、契約交渉
- ノンコア業務:資料作成、新規顧客リスト作成、データ入力など
間接業務の例
書類の作成や回付、ハンコによる承認作業、業務システムへの入力作業なども、ノンコア業務に該当します。
- データ入力・集計作業:各種データベースへの入力、Excelでの集計など
- 資料作成・文書管理:定型資料の作成、ファイル整理、アーカイブ管理など
- 顧客対応(一次受付):問い合わせ対応、コールセンター業務など
- 在庫管理・発注業務:在庫数の確認、定期発注、納品確認など
- 清掃・警備業務:オフィス清掃、施設警備、設備点検など
ノンコア業務を効率化する3つの方法
ノンコア業務の効率化は、企業がリソースをより効果的に活用し、コア業務に集中するための重要な戦略です。ここでは、効率化する3つの主な方法をご紹介します。
方法1:業務の自動化
RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)やAIツールの導入により、定型的な作業を自動化できます。データ入力や帳票作成などの反復作業は、自動化により大幅な工数削減が期待できます。
2025年は生成AIの普及により、さらに多くの業務が自動化可能になりました。例えば、定型的なメール返信、レポート作成、データ分析の一次処理などが、AIによって効率化されています。
自動化のポイント
- 業務量が多く、定型化された作業から着手する
- 業務プロセスを標準化してからシステム化する
- 単にシステム導入を進めるのではなく、さまざまなシステムと連携して各業務領域をつなぐ基盤を構築することが重要
調査によれば、8割以上の企業で業務のシステム化が進められている一方、システム化を行っているものの業務負担が軽減されていないという企業も8割以上存在することが示されています。このことから、単なるシステム導入ではなく、業務全体の最適化が必要だと言えます。
方法2:アウトソーシング(BPO)の活用
専門性の高い外部業者への委託により、コスト削減と品質向上を同時に実現できます。経理代行や人事業務委託などは、社内リソースをコア業務に集中させる効果的な手段です。
BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)とは
BPOとは、バックオフィス部門などのノンコア業務や、そもそも社内にノウハウがない業務などを継続的に外注することです。人的リソースの不足や属人化などの課題を解決するのに有効な手段だといえます。
BPOサービスの提供会社はそれぞれ得意分野を持っているため、事務作業やマーケティング活動、ウェブページ運用やデータ処理などさまざまな業務をアウトソーシングできます。また、BPOサービスの提供会社は特定の仕事に精通しているプロフェッショナルなので、豊富な業務ノウハウを生かし高い品質で業務を実施するため、内製で行うよりも作業品質の向上が期待できます。
アウトソーシングのメリット
- コア業務に集中できる:本当は着手すべき業務があるのに手がまわっていなかったり、戦略立案・効果分析を行えていない状況を改善できます
- コスト削減:人件費や固定費などの大幅な削減が可能。企業は内部で人材を雇用するよりも、外部業者に業務を委託することで経費を抑えることができます
- 品質向上:専門業者のノウハウを活用できるため、自社ですべての業務を進めるよりも品質向上が期待できます
- 人的リスクの解決:人材不足、スキル不足、退職の可能性などの人的リスクを軽減できます
- 柔軟な対応:新たな技術やトレンドを取り入れやすくなります
方法3:ITシステムの導入
ノンコア業務の内容によっては、効率化を目的としたシステムやツールの活用が適しているケースがあります。例えば、属人化しやすくミスや取りこぼしが多く発生する顧客管理や現金出納管理、勤怠管理などはそれぞれに特化したツールによって自動化することが可能です。
ITシステム導入のメリット
ITシステムとは、オンライン上で活用できるツールを指し、ビジネスチャットツールや情報共有ツール、ウェブ会議ツールなどが該当します。
例えば、従来のコミュニケーションは電話やメールを使用するケースが一般的で、タイムリーなやり取りには不向きでした。また、タイミングを逃したり誤解を招いたりすることも多く、ノンコア業務の効率化の妨げにもなっていました。ITシステムの導入により、これらの課題を解決できます。
ノンコア業務の洗い出しと切り分けのステップ
利益の創出に直結する業務に経営資源を集中するためには、まずコア業務とノンコア業務を明確化する必要があります。自社の業務を洗い出してコア業務とノンコア業務を明確化することで、ノンコア業務のアウトソーシングや効率化が可能となり、コア業務に集中する体制を作ることができます。
ステップ1:目的の明確化
ノンコア業務を洗い出すためには、取り組みの目的を明確化することが不可欠といえます。業務効率化や人材の最適配置、コスト削減など、目的によってノンコア業務の判断基準が変わるためです。
- 「コア業務へのリソース集中」が目的なら、人員配置や時間配分の実態把握からはじめます
- 「外部委託検討」が目的なら、業務の専門性や機密性評価からはじめましょう
組織の経営理念や中期計画を再確認して「企業が大切にする価値」を問い直すことで、コア業務とノンコア業務の判断基準が見えてきます。目標設定で十分な時間をかけることが、後工程のスムーズな進行と実効性の高いノンコア業務の効率化につながります。
ステップ2:対象部門の決定
業務を洗い出す際は、まずその目的と対象となる部門を決めなくてはなりません。ノンコア業務はコア業務に比べて属人性が低く、業務の標準化がしやすいことから、コア業務とノンコア業務を明確化する工程は、現状の業務プロセスにおいて標準化できる領域を特定することと言い換えられます。
ステップ3:業務の分類
業務分類では、多様な視点をもつメンバーで評価会議を開催し、議論を通じて判断するようにしましょう。分類結果は縦軸と横軸の項目を設定して情報を整理、分析する「マトリクス図」で視覚化すると、全体像が把握しやすくなります。
ノンコア業務は「業務量」「難易度」「専門性」「機密性」をもとに分類し、以下の対応策を検討します。
- 業務量が多く難易度が低い → RPA・自動化
- 専門性が高く機密性が低い → 外部委託(アウトソーシング)
- 業務量が少なく機密性が高い → 社内での効率化
対応策選定ではコスト比較だけでなく、リスク評価や社内受容性も考慮しながら策定しましょう。
ノンコア業務の省力化が生産性向上の鍵
リソース配分の最適化
ノンコア業務の効率化により、優秀な人材をコア業務に集中配置できます。これにより企業全体の競争力強化と収益性向上が実現します。
したがって、人的資源の配分を最適化するためには、ノンコア業務のアウトソーシングやIT化を推進するとともに、自社の人的資源をコア業務に集中させる必要があります。空いた人的資源を企業価値の向上につながる業務領域に集中することが目的です。
ノンコア業務の属人化リスク
実はノンコア業務は属人化しやすい性質を持っています。ルーチンワークであることが多く、また特定のスタッフが専属的に業務を担当するケースも多いため属人化しやすいのです。また、その特定のスタッフが独自のノウハウや手順をもって業務遂行しているが、その業務フローが他のメンバーに共有されていないケースも多くあります。
このように特定の人材だけがその業務についてのノウハウを持っている状態は、その人材の離職や欠勤の可能性を鑑みるとリスクが高いと言えます。また、特定のスタッフが定型的な作業を繰り返す中で、生産性を向上するための工夫や改善がなされていない場合もあるかもしれません。
業務改善を疎かにするとコア業務を圧迫することにもなりかねないため、企業の生産性向上にはノンコア業務の効率化が大きなポイントとなります。
業務改善の効果
適切なノンコア業務の見直しにより、企業は以下のような効果が期待できます。
- 生産性の向上:限られたリソースを最大限に活用し、コアビジネスに集中することが可能になります
- コスト削減:効率化により、人件費や運用コストを削減できます
- 品質向上:専門業者のノウハウを活用することで、業務品質が向上します
- リスク軽減:属人化の解消により、人材の離職や欠勤によるリスクを軽減できます
- 競争力強化:コア業務に集中することで、市場競争力を高めることができます
継続的な改善活動により、持続可能な成長基盤の構築が可能になります。
2025年におけるノンコア業務効率化のトレンド
生成AIの活用
2025年、生成AIの普及により、ノンコア業務の効率化がさらに加速しています。定型的なメール返信、レポート作成、データ分析の一次処理など、従来は人が行っていた業務がAIによって自動化されています。
ハイブリッド体制の構築
「AI+海外クリエイター+国内ディレクター」のようなハイブリッド体制を採用する企業が増えています。国内のディレクターが戦略を立て、AIや海外リソースを活用して効率的に業務を遂行する体制が主流になりつつあります。
電子化・デジタル化の進展
電子インボイス制度の本格運用など、バックオフィスのデジタル化が急速に進んでいます。文書の電子化から着手することは、ノンコア業務の省力化を図るうえで有効な手段だと考えられます。
まとめ
ノンコア業務の見直しと効率化は、単なるコスト削減にとどまらず、企業全体の生産性や競争力を高めるための重要な戦略です。働き方改革が成熟期を迎える2025年、コア業務とノンコア業務の切り分けは企業成長に欠かせない施策となっています。
コア業務=「考える仕事」、ノンコア業務=「作業仕事」というシンプルな物差しで業務を整理し、アウトソーシングを上手に取り入れれば、社員はより高い付加価値を生む業務に専念できます。
ノンコア業務を洗い出す際は、事業特性や戦略目標に合わせて、自社にとっての本質的な価値を確認しながら業務の基準を設けましょう。そして、RPA・自動化、アウトソーシング(BPO)、ITシステムの導入など、適切な手段を選択して効率化を進めることが重要です。
業務改善のアイデアや成功事例を参考に、自社に合った取り組みを着実に進め、持続的な成長と企業価値の向上を実現しましょう。特にテクノロジー分野では、迅速なイノベーションが求められるため、コア業務に専念することが企業の成長につながります。ノンコア業務のアウトソーシングは、企業が持続的に成長するための戦略的な手段といえるでしょう。
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