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2026.07.03

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仙台高裁 令和7年9月11日 東北映像事件 正社員と無期雇用フルタイムとの待遇相違に初の「不合理」判決


平成14年4月に契約社員として雇入れられた労働者(当初より無期雇用フルタイム)が、基本給、賞与、家族手当および住宅手当について、転勤のない正社員一般職(当初は転居を伴う転勤あり、途中から人事制度変更により転居を伴う転勤なし)との相違は不合理であると提訴した事件で、令和7年9月11日に仙台地裁が史上初めて「正社員と無期雇用フルタイム」の間の待遇相違について「不合理」の判断を示しました。

本件では、原告(労働者)が最高裁に上告していましたが、令和8年4月15日に上告不受理となり、仙台高裁判決が確定したものです。

本件は、短時間・有期雇用労働法第8条による「正社員と短時間労働者」「正社員と有期雇用労働者」の待遇の相違という枠組みを超え、あらゆる雇用区分において、待遇の説明と均衡処遇が求められることを示す画期的なリードケースとなりました。


注目ポイント1 令和2年4月1日以降は公序確立

短時間・有期雇用労働法律は、「短時間労働者」「有期雇用労働者」であることを事由として「通常の労働者」との待遇相違は不合理であってはならない旨を定めているため、これまでは「非正規だけど無期雇用フルタイム」と正社員との待遇の相違は「訴訟で争うことができない法の抜穴ではないか」とされてきました。

しかし、判決では「令和2年4月1日以降は、非正規無期雇用フルタイムであっても短時間・有期雇用労働法の均衡処遇の趣旨は適用されることが公序となった」と示しました。

これは、旧労働契約法第20条が削除され、短時間・有期雇用労働法第8条にその内容が反映され、「同一労働同一賃金ガイドライン」が施行された時期に重なります。

なお、ガイドライン「第6」には、無期雇用フルタイムへの同ガイドライン適用についての考え方が整理されています。


注目ポイント2 賃金の計算式が待遇の性質や目的を示す

訴訟では、賞与について一般的に「賃金の後払い的性格がある一時金」「労働意欲の向上」「将来にわたる人材育成目的」など、支給する目的や性質について述べられましたが、東北映像社では「(基本給+役職手当)×係数+精勤」という計算式で支給額が求められていたことに着目し、同社の賞与は「賃金後払い的性格がある」と判断、職務の内容から正社員と契約社員との基本給の相違を前提としつつ、正社員に対し70%を下回る支給額を不合理な相違と判断しました(30%は幹部人材育成等目的であることとなります)。

このことは、就業規則上の名目ではなく、実際に賞与や各種手当がどのような計算式で金額を決定するのかによって「事実上の性質や目的」を判断することを示したものです。


情報元:提携先 北桜労働法務事務所ニュース

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